女性の結婚に対する価値観は、時代とともに大きく変化しています。結婚適齢期というのは、出産することも踏まえて結婚するのに適した年齢という定義がありますが、実際に女性が初めて結婚する年齢は、どんどん上昇しています。つまり、20年前や30年前のように、学校を卒業したらすぐに結婚して専業主婦になりたいという人が少なくなっている現状があるのです。

女性の晩婚化は、1990年あたりから進行しています。大学進学率が上昇したり、結婚に価値を見出さない女性が増えたりしたことが背景としてあります。現に仕事と家庭なら仕事を選びたいという女性が多くなっており、平均初婚年齢は女性では29歳という統計が出ています。30年前の平均初婚年齢は24歳だったことを考えると、女性の考え方が大きく変化したことによる結果だといえるでしょう。

晩婚化が進む一方で、結婚しないという選択をする人の割合も増えています。生涯未婚率は年々増え続けており、女性の生涯未婚率はなんと約19%というデータも出ています。これはつまり5人に1人は一生に一度も結婚しないということになります。ただ、この19%という数字の中には、同性や事実婚も含まれています。実際、法的に籍を入れない事実婚は法に縛られない自由度の高い生き方として注目を集めています。これは海外では珍しいことではありません。今後、日本でも一緒にいたいパートナーと生活し、お互いに支え合うライフスタイルが増えてくる可能性はあるでしょう。

近年では、女性が働くことが一般的となり、結婚後の女性の多くが仕事と家庭の両立を余儀なくされています。そんな中、職場によっては女性のライフステージの変化に適応していない場所がまだまだ存在し、キャリアを捨てて退職せざるを得ない状況に陥るケースも見受けられます。これは、女性の幸せな暮らしを守るうえでも、日本の未来を考えるうえでも由々しき事態です。早急に、女性にとって働きやすい社会を構築する必要があるといえるでしょう。